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キカガクがAIガバナンス認証取得に取り組んだ理由──「信頼の証明」として、顧客に安心を届けるために

  • 1 日前
  • 読了時間: 7分

生成AIの活用が広がるなか、企業にはAIを安全かつ適切に活用するためのルール整備や、継続的なガバナンス体制の構築が求められています。


こうした中、株式会社キカガク様は、AIガバナンス第三者認証制度「C認証」の取得に取り組まれました。もともと社内ではAI利用ルールや管理体制の整備が進んでいた一方で、AIガバナンス支援を提供する立場として、自社のAIガバナンスを改めて整える必要性を感じていたといいます。


今回は、C認証取得を推進された木下様に、取得を目指した背景、社内体制、取り組みの中で大切にしたこと、Elithの支援を受けて感じたこと、そして今後の展望について伺いました。



C認証を取得しようと思った背景


今回、C認証取得を目指すことになったきっかけや目的は何でしたか?


きっかけとしては、JDLAの説明会などを通じて認証制度を知ったことが大きかったです。


弊社では、もともとAIや先端技術に関する教育事業を軸に展開してきましたが、そこから派生して、企業のAI活用環境やガバナンス整備を支援するケースも増えてきています。


そうした中で、自分たち自身がAIガバナンスに関する認証や客観的な基準を持っていないことに対して、説得力の面で課題を感じていました。お客様にAIガバナンスの重要性を伝え、支援する立場である以上、自社としても正しい取り組みをしていることを示す必要があると考え、取得を目指しました。



C認証取得前に、ハードルになりそうだと感じていた課題や不安はありましたか?


正直なところ、大きな不安はあまりありませんでした。というのも、社内では、CTOやCFOを中心にAI利用に関するルールや管理体制の整備がすでに進んでいたためです。


一方で、認証制度としてどこまでの水準が求められるのか、どの範囲まで整理すればよいのかは、自分たちだけでは判断が難しい部分でした。求められる基準や認証基準が分からないまま進めるのは、かなり大変だったと思います。


その点では、Elithさんに支援いただいたことで、認証に向けて何を準備すべきかが明確になり、安心して進めることができたと思っています。



キカガク様のオフィスの様子
キカガク様のオフィスの様子

取得までの取り組み・体制


どのような社内体制や役割分担で取得を進められましたか?


今回は、スピード感を持って進めることを重視してチームを組みました。


私が全体のプロジェクトマネージャーのような立場で進行を見ながら、法務部門の責任者や、社内AIシステムの権限・管理を持つメンバーなど、各自が自分の裁量で動けるメンバーだけでチームを構成しました。


書類を作成したあとに別のメンバーへ何度も確認を回すのではなく、プロジェクト内で意思決定できる体制にしたことで、非常にスピーディーに進めることができました。経営層への確認も、Slackで短時間のうちに判断を取るような形で進めていました。


法務に関する内容は法務責任者が、AIの権限や管理に関する内容は実際に権限を持つメンバーが担当し、私は全体をトップダウンで進める役割を担いました。



取り組みを進める中で、特にこだわったポイントや苦労したポイントは何でしたか?


こだわったポイントは、C認証取得のためだけの動きや整理にしないようにしたことです。


たとえば、AI規定を整備した際には、それを作って終わりにするのではなく、即日でコーポレート部門の責任者から全社に発信しました。「新しく社内で決めたルールなので、きちんと確認してください」と周知し、認証のためだけではなく、実際の社内運用につながるものにすることを意識しました。


苦労した点としては、通常業務がある中で、認証取得のために正式に大きなリソースを割くことが難しかったです。それでも、社内のメンバーが自発的に協力してくれたことで、スピード感を保ちながら進めることができました。



Elithの支援が入ったことで、進行面・判断面ではどのような変化がありましたか?


率直に言うと、全部助かりました。


今回のC認証は新しい制度ということもあり、私たちも右も左も分からない状態でした。その中で、何をどこまで準備すればよいのかや、認証基準のリアルな判断ポイントを共有していただけたことは、とても大きかったです。


また、単にアドバイスをいただくだけではなく、実際に手を動かして支援していただいた点も非常にありがたかったです。認証取得までのスピードも、Elithさんの支援がなければかなり変わっていたと思います。



キカガク様のオフィスの様子
キカガク様のオフィスの様子

取得によって期待している効果


C認証取得が決まった際の率直な感想を教えてください。


一番は、ほっとしたという気持ちです。ただ、認証を取得して終わりではなく、ここからどう活用していくかが大切だと思っています。C認証をいただいたことを、自分たちの事業や発信にどうつなげていくかは、私たち次第です。嬉しい気持ちはもちろんありますが、ここからがまたスタートだという感覚もあります。



C認証取得によって、社外・社内に対してどのような効果を期待していますか?


社外に対しては、AIガバナンスに関する講義やコンテンツ提供を行う際に、信頼の証明として活用できるのではないかと思います。私たちはAIガバナンスについて人に教えたり、企業に伝えたりする立場ですので、自社としてC認証を取得していることは、発信内容の説得力を高めるうえで重要だと考えています。


社内に対しても、今回の認証プロセスは良い機会になりました。以前からAIの利用に関するルールは整備していましたが、数年前に決めたルールの一部が形骸化していることに気づくきっかけにもなりました。


たとえば、社内で利用を認めているAIツールのリスト外のものを使っているケースが見つかり、改めて「リストにあるものだけを使う」「それ以外は申請・チェックを経て利用する」というルールを全社に周知することができました。



顧客・社内・市場に対して伝えたいこと


今後、AIガバナンスへの取り組みをどのように事業成長につなげていきたいですか?


AIガバナンスは、今後当たり前の基準になっていくと思っています。その前提に立つと、各社に対するAIガバナンス教育や、AIガバナンス構築支援のニーズはさらに高まっていくはずですので、弊社としても、現在取り組んでいるAIガバナンス関連の事業を加速させていきたいと考えています。


また、認定コンサルティング企業への道も視野に入れながら、このC認証制度の普及にも貢献していきたいです。C認証が広がることで、企業がより安心してAIを活用できる環境づくりにつながると思っています。



今回の認証取得を通じて、顧客・社内・市場に伝えたいメッセージはありますか?


AI規定や利用するAIの一覧を整備することは、認証のためだけではなく、今後のスタンダードになっていく取り組みだと思います。AIガバナンスは特別なものではなく、AIを使う企業にとって皆が向き合うべきテーマになっていくはずです。だからこそ、認証取得を一つのきっかけとして、自社のルールや運用を見直すことには大きな意味があると思います。


私たち自身も、AIガバナンスを教える立場として、C認証取得で得た学びや重要なポイントを、今後のコンテンツや支援に落とし込んでいきたいです。



これから同じ認証の取得を目指す企業に向けて、アドバイスをお願いします。


まず、AI規定やAI一覧の整備は、認証に関係なく今後必要になるものだと思って取り組むことが大切だと思いました。C認証を特別視しすぎるのではなく、これからの企業にとって当たり前に必要な体制を整える機会として捉えるとよいのではないでしょうか。


もう一つは、スピード感を持って進めることです。こうした取り組みは、時間をかけようと思えばどこまでも先延ばしできてしまいます。そのため、自分たちの裁量で判断し、動けるメンバーでチームを組むことが重要だと思います。



Elithから株式会社キカガク様へのメッセージ

このたびは貴重なインタビューにご協力いただき、誠にありがとうございました。


AIガバナンスを支援・発信される立場として、自社の取り組みを客観的な基準で示すためにC認証取得へ向き合われた姿勢は、まさに「信頼の証明」を大切にされるキカガク様らしい取り組みだったと感じています。認証取得を単なる書類対応に留めず、全社への周知や実運用の見直しにつなげられたことも、非常に意義深いプロセスだと感じました。


関係者の皆様がスピード感を持って取り組まれたことで、新しい制度でありながらも着実に審査まで進めることができました。弊社としても、基準や準備事項を整理しながら伴走させていただけたことを大変嬉しく思っております。


キカガク様が今回得られた学びや実践は、今後のAIガバナンス教育・構築支援を通じて、多くの企業が安心してAIを活用するための力になると感じています。これからも私たちElithは、キカガク様の取り組みに伴走し、AIを安全かつ前向きに活用できる社会づくりに貢献していければと思っております。

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